アンゴラウサギの寿命や値段は?もふもふうさぎ

もふもふとした毛並みがかわいいアンゴラウサギ。SNSを中心に、全身が長い毛だらけの立派なルックスが話題となり、日本でも人気急上昇中のうさぎの品種です。特に「イングリッシュ・アンゴラ」や「ジャイアント・アンゴラ」などの長毛種が有名です。

アンゴラうさぎ

魅力たっぷりなアンゴラウサギの性格や特徴、寿命や飼い方、そして気になる値段や販売など。アンゴラウサギのことを知りたい方のための特集ページです。

アンゴラウサギとは?

アンゴラうさぎ

アンゴラウサギ(アンゴラ兎)は、アナウサギを原種とするカイウサギに属する品種の一つです。英語では「Angora Rabbit」と書きます。日本では、「白無垢」や「尨犬(むくいぬ:毛が長く垂れた犬)」に似ていることから、昔は「ムク」と呼ばれていました。

アンゴラウサギは、元々うさぎの被毛(ひもう:体を覆う毛)を採毛するために開発されました。これらの毛は衣類や毛織物の製作に利用され、その被毛から加工された毛を、モヘヤ、アンゴラウール、アンゴラ繊維、または単にアンゴラと呼びます。

アンゴラウサギは、「アンゴラ」と呼ばれる品種の総称で、少なくとも11の異なる品種を持つといわれています。アメリカに本社を置く「アメリカうさぎブリーダー協会/ARBA」では、「イングリッシュ・アンゴラ」「ジャイアント・アンゴラ」「フレンチ・アンゴラ」「サテン・アンゴラ」の4種類を、公認の品種と定めています。

アンゴラウサギの特徴は?

アンゴラウサギの特徴は、なんといっても「もふもふ」「ふさふさ」としたボリューム感たっぷりの毛並みです。自慢のゴージャスな被毛は、約10㎝の長さにもなります。アンゴラウサギの毛は、まるで絹のような柔らかな質感を持ち、カシミヤのような細やかで心地よい手触りをしています。

これらの被毛は、アンゴラ種のうさぎの耳と鼻の上以外の顔全体を覆い、体中を飾っています。

アンゴラウサギの体重は、2~5kgほどで、うさぎとしては中型になります。長い被毛で覆われているため、実際にはそれより大きく見えます。ただ「ジャイアント・アンゴラ」に限っては、最小でも5.4 kg~といわれており、名前の通りとても「巨大」なうさぎです。

ペットとして最も人気の高い品種は、アンゴラウサギの中で最小種の「イングリッシュ・アンゴラ」です。

かわいいアンゴラウサギ

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アンゴラウサギの性格は?

アンゴラウサギは、大人しく穏やかな性格をしています。長毛種のうさぎに穏やかな性格の仔が多いのは、アンゴラウサギの性質を受け継いだからともいわれています。ただ動物ですので、性格にはもちろん個体差があります。

うさぎは、一般的にオスの方が人に懐きやすく、メスの方が気が強いといわれています。

アンゴラウサギの寿命は?

うさぎの寿命は、一般的に7年から8年ほどといわれていますが、近年ではペットの飼育環境が良くなっていますので、10年以上生きるうさぎも多いようです。ギネス記録によると、オーストラリアのうさぎが18歳と10ヶ月も生きたそうです。日本では17歳まで生きたうさぎが最高記録だとか。驚きの長寿うさぎですね。

アンゴラウサギの歴史や由来は?

アンゴラウサギは、うさぎの中でも最も古い品種の一つだといわれています。

その起源には諸説ありますが、有力な説では、アンゴラウサギはトルコのアンカラ(現在のトルコ共和国の首都)で生まれたと伝えられています。アンカラは、紀元前のローマ帝国に占領され、アンゴラ (Angora) という名で知られることになりましたが、その地名アンゴラが名前の由来になっています。

アンカラ

アンゴラウサギは、1723年にフランスに持ち込まれて飼育が広がり、毛用種として実用的な品種に改良されました。18世紀半ばには、フランス王室の人気ペットとして飼われるようになり、一気にヨーロッパ全体に広がりをみせます。フランス系を祖とし、イギリス系、カナダ系、ドイツ系など、各地で品種が派生していきました。

20世紀初頭に、アンゴラウサギの被毛から作られた衣服がアメリカに持ち込まれ、需要が一層高まりを見せました。

主に毛用種として人間の生活を豊かにしてきたアンゴラウサギですが、近年では、そのかわいらしい見た目が功を奏し、愛玩動物としての地位を確立しようとしています。

アンゴラウサギの絵

アンゴラウサギの兎毛とは?

アンゴラウサギの兎毛(うのけ)は、うさぎの中で唯一、衣類や織物の素材として採集され、利用されています。

その兎毛の特徴は、毛の中心が空洞になっていることです。これは他の獣毛には見られない特徴です。そのため羊毛と比べ、軽く、保温力が高い性質があります。良質な素材である兎毛は、羊毛の代用として使えるだけでなく、その性質を生かし、航空機の資材としても優秀です。

軽く、絹のような肌触り、保温力が高いという優れたメリットの一方で、繊維が抜けやすく、弾力性では羊毛に劣り、紡織(ぼうしょく)も比較的難しいとされます。

アパレル業界では、コート、ニット、マフラー、ベビー服、ミトンなど、アンゴラウサギの兎毛で作られた製品を多く見ることができます。

モヘヤのニットセーター

img@LOEWE

アンゴラウサギの品種は?

「アメリカン・ラビット・ブリーダーズ・協会(ARBA)」では、4種のアンゴラウサギを認識しています。

イングリッシュアンゴラ

イングリッシュアンゴラは、名前の通りイギリスで品種改良が進んだ品種です。イギリスでは品評会や鑑賞会が盛んに行われた経緯があり、美しい外見を備えたうさぎが評価されました。その結果、アンゴラウサギの中では最小種となっており、繊細で優美な毛並みと引き換えに、虚弱な性質を持っています。体重は2.0〜3.5 kgほどです。

イングリッシュアンゴラは毛並みやその雰囲気から、子犬やテディベアのような顔をしているので、可愛さが重視される愛玩動物として人気が高く、ペット需要の高いうさぎの品種の一つです。毛のお手入れがとても大変なことでも知られています。

最大の特徴は、目を覆っている毛です。これはイングリッシュアンゴラ特有の性質です。

イングリッシュアンゴラ

img@Wikimedia Commons

フレンチアンゴラ

フレンチアンゴラは長めの顔を持ち、耳に房毛がなく、頭と四肢の毛もそれほど伸びません。身体はガードヘアーと呼ばれる硬めの毛で覆われています。毛が絡まりにくいため、アンゴラウサギの中では比較的、被毛の手入れがしやすい品種です。

丈夫な身体を持っており、フランスに持ち込まれた際、農家が副業のために飼育するのに適していました。日本に最初にやってきたアンゴラウサギも、フランス系といわれています。

フレンチアンゴラ

サテンアンゴラ

サテンアンゴラは、1970年代後半、カナダ人女性によって開発された品種です。サテンアンゴラは、フレンチアンゴラとサテン種(光沢の被毛)のうさぎとの交配で生まれました。優雅なアンゴラの毛並みをベースとし、光を反射する半透明の外殻を備えており、シルクのような美しい被毛を持ちます。体重は3.0〜4.5 kgほど。

イングリッシュアンゴラの次にお手入れが大変で、毎日コーミング(髪をとかす)が必要です。

サテンアンゴラ

ジャイアントアンゴラ

ジャイアントアンゴラはアメリカで開発された品種で、沢山の被毛を刈り取れる商用価値の高いアンゴラウサギを目指して交配が進められました。ドイツ系のアンゴラウサギとジャーマンアンゴラをベースに、フレンチロップ、フレミッシュジャイアントを交配しています。

アンゴラウサギの中で最大種で、最も多くの兎毛を刈り取ることができます。ARBAが認定しているジャイアントアンゴラは一種のみで、アルビノのルビーアイドホワイトです。体重は最小で5.4 kg。

ジャイアントアンゴラは、他の巨大なうさぎと同様にゆっくりと成長していきます。

ジャイアントアンゴラ

img@Oldhaus

アンゴラウサギの値段は?

アンゴラウサギの値段は、6万~15万ほどと、かなり幅があります。ブリーダーやショップ、また個体によって価格にばらつきがあります。

アンゴラウサギの販売は?

アンゴラウサギは、うさぎ専門店やペットショップで買うことができますが、ネザーランドドワーフやロップイヤーなど、特に人気の高いうさぎに比べると珍しい品種ですので、探すのが少し大変です。アンゴラウサギのブリーダーと交渉し、直接譲渡してもらうこともできます。

アンゴラウサギの飼い方は?

長毛種のうさぎであるアンゴラウサギは、頻繁な毛のお手入れが必要ですので、他のうさぎに比べて飼うのがとても大変といわれています。

毛が長い分、快適な飼育環境を維持するため、室温は14~21度、真夏でも23度を超えないようにし、湿度も45~60%に保ちます。1年を通して、エアコンを回し、温度と除湿をきちんと管理する必要があります。

アンゴラウサギの長い毛は、いわばモップのような状態ですので、様々な異物を絡めてしまいます。そのため衛生管理も大切です。また長い毛に覆われているため、皮膚の状態を観察しづらく、皮膚病になっていないか、定期的なチェックも大事です。

毛が長いため、お尻を汚すことも多いですので、あらかじめカットしてあげるか、汚れたらきちんと洗います。

換毛期は、特に抜ける毛の量が多いため、一日に2~3回はブラッシングが必要です。換毛期でなくとも、日々のお手入れが大切な品種です。

アンゴラウサギは、毛球症と皮膚炎にかかりやすいため、特に注意が必要です。毎日のスキンシップや観察で、なにか異変や症状に気付いたら、うさぎを診てもらえる動物病院へいきましょう。

アンゴラウサギの飼い方、飼育方法

アンゴラウサギの里親募集はある?

アンゴラウサギは、他のうさぎ同様、ネット上の掲示板やSNSで里親探しがあります。ただ血統書は付きませんので、交雑種である可能性も高いです。長毛種のアンゴラウサギは飼育が大変な品種ですので、里親になる前に、しっかりと事前準備をし、迎え入れる時には責任をもって飼うことが大切です。

まとめ

もふもふとした毛むくじゃら、綿菓子みたいにふわふわとした感触がとてもかわいいアンゴラウサギ。特集記事はいかがだったでしょうか。飼うのか少し大変だけど、一度でいいからに触ってみたい魅力があるウサギですよね。そんな時は、アンゴラウサギの繊維「モヘヤ」で編まれた衣服類で、ファッションを楽しむのもおすすめです。

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